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2011年7月16日 (土)

映画『ジャガーノート』

Jugger2第20回『ブログDEロードショー』です。今回の作品を選ばれたのはweb-tonbori堂ブログのtonboriさん。TSUTAYAでよく見かけた作品だったのですが、これを機会に初めて鑑賞しました。豪華客船に爆弾が仕掛けられ、捜査が始まるが果たして結末は・・?といった内容です。

キャッチは〈脱出不可能な暴風雨の北大西洋にメガトン級の爆弾が時を刻む!千二百人の命と共に揺れる豪華客船ブリタニック号!〉

ジャケットの印象とタイトルだけだと、最初はてっきり戦争アクションものだと思っていましたが、中身は船上での爆弾処理の話でした。

まず、アンソニー・ホプキンスが「若っ!!」ていうところに惹かれました(笑)爆弾が仕掛けられた船にはその警部の愛する妻子が乗っていることだし、かなり重要な捜査一員として活躍しまくるのだろうと思いながら観ていたのですが、彼が活躍するのは陸上での容疑者絞込みまでで、後半メインになるのはほぼ船上で爆弾処理をするベテランのファロン(リチャード・ハリス)の姿

警部の家族が重要な複線となると思いましたがそうでもなく、船長の愛人らしき女性が出てきますが何をしているのかよく分からず、とにかく印象的なのは爆弾処理における緊迫感でした。

もしかして『スピード2』のオリジナル??なんてことも一瞬感じましたが、結構真面目なつくりの映画です。

CGを多用したゴージャスなブロックバスター映画に馴染んでしまっている私には地味に映りましたが、返ってリアルに感じられ、現代にも通じる、爆弾って恐ろしいものだということをまた考えさせられました。

どうしても違和感がある部分として、犯人がファロンの元同僚で突然出てくるのはやや変に見えました。このシークエンスだけはどうしても納得がいかなかったので2度観ましたが、やっぱり流れとして違和感あります。もう少し説明が欲しかった気がします。

後半このあたりにくると、完全にアンソニー・ホプキンスのことは忘れてしまっています。

Jugger1明日があるかないかの仕事、極限下での爆弾処理における緊張感はひしひしと伝わってきて流石に見応えありました。これまでのアクション映画で見慣れているような爆弾処理のシーンでも、今回のは妙にリアルです。あのドラム缶は船を沈めるほどの威力があるようには見えなかったのですが、それこそがまさにリアルで、部下を失うシーンなど悲しかったです。

現代の映画(TV映画)だと、爆発後の現場のシーンを死体などをドライに挿入したりしそうですが、そういうのもなく、観客への配慮かもしれませんが逆に想像力を掻き立てます。

赤か、青か、そうか、この映画が原点なのかとうなずきつつ、爆弾処理のシーンにやられました。

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コメント

こんにちは☆

>後半このあたりにくると、完全にアンソニー・ホプキンスのことは忘れてしまっています。

ははははは・・・そう言われてみれば本当にそうでした~!

>これまでのアクション映画で見慣れているような爆弾処理のシーンでも、今回のは妙にリアルです

何と言うか「手作り感」がいっぱいで、もちろん映画もですが、爆弾とかもそうですし、泥臭いというか、今で言うとクールではないって感じ?
そこがまた良かったりしました~♪

やっと、たまさんの記事を読ませてもらって嬉しかったです☆
お忙しい中、有難うございました。
いつもの記録にリンクさせて頂きますね~。

あと、投票、済ませれましたか?
あと1週間あります。毎日一回ご投票して頂けます。
どうぞよろしく~!!!

投稿: miri | 2011年7月17日 (日) 09時08分

手作り感があるからこそのリアルさでしたね。爆弾処理の緊張感は、昨今のCG満載のものよりピリピリしてました。
さすが原点!

犯人については、わたしももっと詳しく描いて欲しかったと思います。

投稿: 宵乃 | 2011年7月17日 (日) 11時22分

たまさん、こんにちは。

犯人が唐突に出てくる・・・私も感じました。
初めて犯人が明らかになった時、普通であれば
「おぉ、この人だったのか!?」という衝撃が走るはずなのですが
「え、あなたは誰?」って思いましたもん。笑

他のドラマなどで手作り爆弾というのは
部品や組み立て方を見れば誰が作ったのかわかるという話を
聞いたことがあったので、私は勝手に脳内で補完しましたが
「ジャガーノート」の意味も含めて説明の少ない映画でしたね。

投稿: マミイ | 2011年7月17日 (日) 13時44分

選者のtonboriと申します。
ご覧頂きありがとうございました。
犯人は確かに唐突かもしれませんが、一応解説させていただきますと、
捜査線上(軍の爆弾に関する技術者リスト)にもあがっておりましたし(捜査員が聞き込みにいっています)、
ファロンが気がついたのは爆弾のクセで第2次大戦中の地雷だと気がついてそれを作ったヤツだと指摘し、
マクラウド(ホプキンス)ら警察が調べたところ作った技術者は死んでいたがそれを知っていたのは聞き込みにいった技術者の一人ということです。

投稿: tonbori | 2011年7月17日 (日) 20時56分

> miri さん
どうもです。
期間中に観たのですがドタバタしておりまして、
ちょっと記事が遅れました。
CGがない故に、作り込んだ感がありやたらリアルに感じられる作品でした。

投票はさせてもらってます。
1位になることを祈ってます~

投稿: たまさん(主) | 2011年7月20日 (水) 11時31分

>宵乃さん、
爆弾処理のシーンは細かい演出で
俳優の演技と相俟って見応えありました。
この映画はこの一点で、
人物における関わり合いの描写が薄くて
やや理解しにくい部分がありました。

投稿: たまさん(主) | 2011年7月20日 (水) 11時39分

>マミイさん、こんにちは。

「え、あなたは誰?」というのはまさしくで(苦笑)

「あなたじゃないよね、あなたの?いや、違うでしょ~」みたいな感じでした(汗)
「ジャガーノート」の意味はマミイさんの記事で初めて知りました。
映画見る前はてっきり政府かどこぞかの組織の暗号名だとばかり思ってました。

投稿: たまさん(主) | 2011年7月20日 (水) 11時51分

> tonboriさん、こんにちは。

爆弾処理のシーン、見応えのある作品で楽しめました。
ありがとうございます。

人物が覚えにくくて、特に捜査線上の犯人についてですが印象が希薄でした。

>ファロンが気がついたのは爆弾のクセで第2次大戦中の地雷だと気がついてそれを作ったヤツだと指摘

はい、これは説明の通りでした。

>作った技術者は死んでいたがそれを知っていたのは聞き込みにいった技術者の一人

え?死んでいたのですか?私が観た感じだと、捜査線上に上がった容疑者(おやじ)を逮捕し、いつの間にか犯人に確定され本部にいて、最後に赤・青の駆け引きが展開したはず。この犯人はかつてファロンを助けたことのある元同僚のはずです。

ご説明だと、おやじは犯人ではなく、犯人は既に(いつの間にか)亡くなっていた事になります。

私の見間違いでしょうか。

投稿: たまさん(主) | 2011年7月20日 (水) 12時26分

えーっとすみません、書き足りませんでした。
作ったのはドイツの技術者でそれを戦後、彼を探し出して検証していたのがファロンの師匠(同僚でもありましたがいわゆる師匠にあたる関係だったようです。そういう風なファロンの台詞もありました)にあたる彼だったのです。
ということを刑事が説明していました。
で家に向うとブリタニックのパンフレットなどの状況証拠が在って御用となりました。
ということです、すみません分かりにくくて(^^;

投稿: tonbori | 2011年7月20日 (水) 22時51分

> tonboriさん、
わざわざすいません。
解説ありがとうございました。
ある程度自分の中で補完しておきます。
なかなか深い作品です。

投稿: たまさん(主) | 2011年7月27日 (水) 14時05分

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