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2011年1月23日 (日)

映画『I am Sam アイ・アム・サム』

I_am_sam第16回『ブログDEロードショー』です。選ばれたのは「JUKEBOX」のワールダーさん。01年製作で、障害者を演じるショーン・ペンと天才子役ダコタ・ファニングの親子愛が切実に描かれた感動作。ミシェル・ファイファーのキレた演技、ローラ・ダーンの好演も見逃せない。

障害者を取り扱っているにしても、名の知れたアーティストが参加しているビートルズのカバー曲が挿入されて爽やかな空気さえ運んでくれている映画です。

以前TVで観たことがあるので、今回2回目の鑑賞になります。前は吹き替え、今回字幕版ということで、幾分か作品のニュアンスが違っていたかもしれません。ところどころ忘れているキャラクター、シークエンスもあったので改めてじっくり観れました。

ホームレスの女性の子をひとり引き取ることになった7歳の知能しか持たない父親サム(ショーン・ペン)の姿娘ルーシー(ダコタ・ファニング)の成長、理解ある人々との交流を描きつつ、障害を理由にやがて迎える娘との別離に至るまで親子の愛情をしみじみと感じる事が出来る作品。

ルーシーが7歳を迎える頃、父親よりも娘の方が知能が上回ってしまう。家庭訪問に来たソーシャルワーカーによって養育能力なしと判断されたサムだが、娘を取り戻したい彼は友人達のすすめで凄腕弁護士リタ(ミシェル・ファイファー)を訪ねるのだった。

突然子持ちになり、コーヒーもろくに入れることもできないのにスターバックスで働いているサムを見て、この周囲の寛容な姿勢に最初はなんだか違和感を覚えた

劇中出てくる人物はとてもよい人達ばかりで、「みんなして障害者を受け入れられるこんな世界いいよね~」と感じる事はできますが、私自身が擦れているのか、現実問題こんなにうまくはおさまらないのではないかと。

何故、あんなにルーシーが天才的に育ったのかも不思議で・・。隣人のアニーの助けも相当あっただろう。ルーシーのしっかりした存在が、作品を構成する全てだ、といえばそうになります。このダコタ・ファニングはほんとにかわいいです。

弁護士のリタが入ったあたりから場の雰囲気が変わり面白くなります。こんな不安定な弁護士はなんか嫌ですが、彼女自身も家庭に問題を抱えていて、サムとの交流により真の感情を露にするシーンは印象的です。 「親としての在り方とは何か」を問うている作品ではないかと。この人、随所でキレまくっているんですけど(笑)

親権をめぐってあれよあれよと裁判沙汰になっているのは変に見えました。よく引き受けたよねと。あちら側が悪人のように映って見えるのもおかしい。どんなに愛情があったとしてもルーシーの今後を考えると施設に引き取ってもらったほうがいいのではないか。

結局、里親に引き取ってもらうことになり、最後に里親ランディ役のローラ・ダーンの登場です。突然現れてその存在感に驚かされますが、彼女の演技がまた良いんです。一旦離れて暮らすことになったにも関わらず、お互いに会いに行こうとするその親子の純粋な愛情の深さにどうすることもできなくなった彼女。映画のクオリティがぐっとアップする瞬間を見た気がします。

I_am_sam2みんながみんな繋がって、ハッピーなラストを飾り、なんだかんだいって気持ちのいいエンディング。リタも子供と軌道修正した様子で。ルーシーはやはり天才。障害があるとはいえ、サムだってしたたかに生きてます。

都合のいい部分が目立ってしまい現実味を感じられない作品ですが、爽やかな感動作で映画としては面白く描かれていたと思います。

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コメント

>「親としての在り方とは何か」を問うている作品ではないかと

ズバリ、そうですね。
っていうか、私にはそれ以外に何もない作品でした。
金曜日に見て、もう記事は月曜日に予約してあるので、
同じような意味の記事ですが、お許しください。

今回もご鑑賞とレビューを有難うございました。
記録のほうにリンクさせていただきますネ~!

雪の方はいかがですか?
生活に困らない程度でありますように・・・。

投稿: miri | 2011年1月23日 (日) 11時16分

>あちら側が悪人のように映って見えるのもおかしい。

わたし的には、引き離さずにああいう親子をサポートするやり方を模索していってほしいので、現状があんな感じならああいう描かれ方も仕方ないかなと思いました。施設に入れるにしても、とりあえず親子ごと入れればいいじゃない!とか思ったり。
本人達が納得していないのに無理やり引き離したら、ほんとうに心に深い傷を負わせることになると思います。

>何故、あんなにルーシーが天才的に育ったのかも不思議で・・。

どうやら、映画製作のために色々リサーチしたようで、障害のある人々の子供や幼くして両親をなくしてしまった子供はResilient Child(弾力のある子供)と呼ばれていて、そういった環境で育った子供たちは驚くほど強く、立ち直りも早く、より感情が豊かになるんだそうです。それをもとに、天才というか”聡い”子供として描いたようですね。

投稿: 宵乃 | 2011年1月23日 (日) 11時55分

>miriさん、
さっそくのご訪問ありがとうございます。
なかなかmiriさんも厳しいご意見になられたのでしょうか?
また立ち寄らせていただきます。

雪はちょっと止んでますが、
寒さがどうも厳しくて体調をくずさないように
気をつけています。
雪は車の通勤に困るんですよね・・南部の方がうらやましい・・

投稿: たまさん(主) | 2011年1月23日 (日) 16時51分

宵乃さん、
そうですね、親子ごと施設に入れればいいんだ・・

>本人達が納得していないのに無理やり引き離したら、ほんとうに心に深い傷を負わせることになると思います

僕は冒頭のホームレスの女性との如何のシーンで既にアウトで、違和感を引きずりながら見ていました。サムという人物が、謎なんです。

後半の里親が出てきたあたりから、作品の好感度はアップ。心に深い傷というのは、そこのところでちゃんと描かれていたように思います。

Resilient Childというのは初めて聞きます。
この映画のルーシーは、感情に支配されずに理知的な面が強くて、最初の印象にまず驚きました。

単純に、ダコタちゃんの演技に脱帽なのですが、
彼女だけサムの近くではなく、「別の場所」にいるような感覚がありました。
聡い子供だというのは、その通りだったと思います。

投稿: たまさん(主) | 2011年1月23日 (日) 17時21分

たまさん、はじままして。
今回作品を選ばさせていただきました、ワールダーと申します。

二度目の鑑賞ということですが、初見時とは違い考えさせられるものがあったようですね。
ボクも今回再見するにあたり、初見時とは全く違う角度から作品と向き合えたと思います。

非現実的なシーンも多く見受けられ、意見も二分されるような作品だったかもしれませんが、父と娘の深い絆が映画的にはとてもスパイスになっており、感動させられました。

ダコタ・ファニングの演技と愛くるしい笑顔にとても癒された作品でした。

今回は鑑賞・レビューしていただき、本当にありがとうございました。

投稿: ワールダー | 2011年1月24日 (月) 20時33分

>ワールダーさん、
この度、ご訪問ありがとうございます。
一度目はそれほど考えずに観ていたのですが、
久しぶりに観ると覚えていないシーンもあったり、
記事を書くにあたり印象が変わりました。
他の方のレビューをいろいろ読んでいくと
やはり意見が分かれてますよね。
各シーンごとに感動できる部分とそうじゃない部分が混在していて難しい映画だったかもしれません。

投稿: たまさん(主) | 2011年1月26日 (水) 23時16分

こんにちは!
今頃になってで申し訳ないですが、
レビューを読ませて頂きました!!

>「みんなして障害者を受け入れられるこんな世界いいよね~」と感じる事はできますが
>、私自身が擦れているのか、
>現実問題こんなにうまくはおさまらないのではないかと。

私もそうした気持ちが渦巻いて、
とっても悩みました…。

でも、
>「親としての在り方とは何か」を問うている作品ではないかと。
テーマは、その通りなんですよね!

障害を持った人が、親として在り得るか、
ということではなく、
良い親、子供を育てらる親に、
明確な基準なんてないってことなんですよね!

この映画はきっと、
たくさんの人の手で、
サムとルーシーをフォローして、
彼ら2人がこの先も一緒に暮らしていけたらいいねという、
模範を示す映画だったのかなって思います。
助け合いを描く作品でした!!

レビューとっても参考になりました!
ありがとうございます!!(^0^)

投稿: なるは | 2011年2月 6日 (日) 09時56分

なるはさん、こんにちは!
とっても悩ましい作品で、
良いところと奇妙なところがごっちゃになっている作品でしたが、
周囲とうまく溶け込んで、
繋がったラストが爽快な風を運んでくれました。

ある時期が訪れると
ふたり一緒に暮らすのは無理があると想像しますが、
皆でうまく幸せに暮らせたらいいですよね。

投稿: たまさん(主) | 2011年2月 6日 (日) 21時29分

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