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2010年8月19日 (木)

映画『ベスト・キッド THE KARATE KID』〈吹替〉/リメイク

Photo_5「ダニエルさん!」と呼ぶ老人ミヤギ役のノリユキ・パット・モリタとその少年役のラルフ・マッチオ主演だった傑作空手映画『ベスト・キッド』(84)が現代に復活。今回なんと主演はジャッキー・チェンとウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスになった。

『ベスト・キッド』シリーズは全て観ていて、4作目ではラルフ・マッチオからヒラリー・スワンクにバトン・タッチしました。リメイクとなる本作ではさらに異色の組み合わせとなり、舞台が中国へ。違和感あり?

どうしてもミヤギさんの姿が強烈に印象に残っているので世界のジャッキー主演とはいえあまり乗り気で観たわけではなかったのですが、これが結構な感動作につくられていて もはや必見作といえます。

原題はオリジナルと一緒の『カラテ・キッド』ですが、ややもやんわりしていた雰囲気のミヤギ・バージョンとは違い、カンフーで攻めていきますのでとても力強い描写が目立っていたように思います。

敵対することになるカンフー道場の少年たちの強いこと。「情けを捨てろ」なんていうセリフはまさにオリジナルを彷彿とさせますが、そのストーリー展開を踏襲しつつ、新しい設定により新鮮な輝きを放っている力作になっています。

中でも中国武術発祥の地といわれる神秘的な「武当山」の登場や、万里の長城におけるシーンは作品にスケール感を持たせていて良かった。ブラッカイマー作並みに“ぐるぐるショット”も目立っていた。

作中ちょっとした笑えるシーンもあり面白いです。後にジェイデンがカンフー大会で戦うことになるいじめっこ集団にジャッキーが最初やむを得ず挑むのですが、バタバタと倒すものの軽く息を切らしたり、ハエを箸でつかむとばかり思えばハエタタキを結局使ったり、他にもなかなかナイスなシーンがあり楽しめます。

てっきり車のワックスをかけるのかと思えばそれもしなかったのには妙にホッとした。あれは名シーンですが、ここでまた使うと露骨なので、上着を使った修行として描かれています。母親役のシングル・マザーもやたらと上着にはこだわっていた。

ヒロインとの交流もほのかにみせつつ、ジャッキー&ジェイデンの師弟愛がエモーショナルで感動的。喜怒哀楽といろんな表情をみせるジェイデンの演技は流石だし、ジャッキーも熱の篭った演技に磨きがかかっていた。カンフーを通して着実に成長していく少年のドラマに目が離せません。これがまた、BGMが盛り上げてくれるんです

Photo_7ファミリー・ドラマをじっくりみせ、リアルなアクションも随所にあり。最高潮の盛り上がりを魅せるラストの大会のシーンまで見せ場盛りだくさんの2時間20分です。こういうリメイクを待っていた!!と自身を持ってお薦めできます。

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余談:
字幕で観たかったのですが、吹替版だけしかしていなかったのでこれにしました。大スクリーンで観ると最初は変な感じですが、映像に集中できて吹替でも問題なかったです。



↓TVで観たことが多かったような・・今宵、久しぶりにオリジナルを観ます。

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コメント

こんにちわ!
吾輩も、オリジナルが大好きだったので、
かなり不安だったのですが、よかったですね!
特にジャッキー・チェンの枯れ具合が、何とも言えん
イイ味を出してました。

>『ベスト・キッド』シリーズは全て観ていて、
↑偉い!吾輩は「2」で描かれた沖縄のひどさに、
やめちゃいました(^^;。

投稿: mori2 | 2010年9月10日 (金) 18時55分

mori2さん、こんにちは!
オリジナルへの愛が溢れていて
笑いありアクションありの面白い作品に
なっていましたね。
舞台が舞台だけにどこか“ドラゴンボール”のようでもあり、親しみのある展開になってました。

ジャッキーは闘った時の枯れ具合なども可笑しかったですね。

最近続けて『2』『3』『4』も観なおしました。

スワンクが出ている『4』がいちばん現代的で見やすく、女の子が主演という事もありミヤギとのやりとりが笑えます。機会あればぜひ見てください!!

投稿: たまさん(主) | 2010年9月11日 (土) 14時27分

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