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2010年6月 8日 (火)

映画『孤高のメス』

Photo_2

これは良い映画でした。例えば『ジェネラル・ルージュの凱旋』のようなエンタメ性に富むものではなく地味な作風ではありますが、田舎の病院に優秀な外科医が赴任し、組織のありさまを変えていのを見ていくのは頼もしくもあります。

写真のイメージからもかなり骨太な医療サスペンスではないかと思っていましたが、田舎の市民病院が舞台というのもあってか身近に感じられ、ましてこんな医者がいたら嫌だな~という院内での人間関係もなかなか酷に描かれています。

当時法律で認められていなかった脳死肝移植という重いテーマをクライマックスに運びつつ、確実に仕事をこなす主人公共々、全体的には温かみのある人間ドラマが展開。

本作の主人公である当麻鉄彦(堤真一)はピッツバーグで高度な外科医術を身につけた優秀な医師であり、純粋なまでに患者を最優先する姿勢。側で彼をサポートすることになった看護師の中村浪子(夏川結衣)の日記からその日常が描かれていきますが、疲弊していた周りの医師たちも次第に変わりはじめ、患者達とその家族へ繋がっていく。

舞台設定が1989年と過去になっています。実は当時看護婦だった浪子は現在では亡くなっていて、息子の弘平(成宮寛貴)が遺品の日記を発見したことから当麻鉄彦の存在が浮き彫りになり、綴られていくのでした。

最初はてっきり現代が舞台だと思っていたのでこれは意外でしたが、なんだか懐かしいような風景も見られ、感慨深くなってしまった。2時間と長い作品ですが、いつの間にか作品世界に引き込まれ、時間があっという間に過ぎていきます。

自信を持って患者をサポートするずっしり構えたような堤真一の演技が素晴らしい。当麻を支援する市長(柄本明)の娘(中越典子)との“お見合いの場”における天然ぽさや、手術中に都はるみをラジカセでかける行為など、笑かしてくれるシーンもあった。ロックではメスが暴れるからダメなんだと。

Photo_3個人が組織そのものを変えていく力というのは並大抵のことではないと思います。さらには人と人とがどんどん繋がっていく。あんなに手術が嫌だった浪子が当麻が現れたことにより変わったのは『最高の上司の姿』を見ていたから。また、彼女の息子が医師として赴任するラストは新たなドラマを示唆します。

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現職医師の原作本:全6巻。

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