映画『ブラック・ウォーター』
ワニが出てくる映画では、古くは傑作『アリゲーター』(80)であったり、妙に印象に残っている『U.M.A レイク・プラシッド』(99)であったり、面白いのはありましたが、この『ブラック・ウォーター』はやたらとリアルで痛々しい場面が印象に残る映画です。
なんでも、実際に起こった事件を基に描かれているようですが、どこまでが事実なのかはさておき、各国ワニに襲われる事件は深刻なようでして、ニュース欄を探すと結構出てきます。
派手で存分に暴れまくるモンスター・ワニが出てくるわけではないし、アクションを期待すると肩透かしを食らう事になるかもしれませんが、特に後半の展開は怖くて逃げ出したくなるような錯覚に襲われ、最後まで目が離せません。
劇中の主人公達はまさに逃げ場がないのです。休暇を利用して釣りにやって来ただけなのに、突如、命の危険にさらされる。
北オーストラリアにバカンスにやって来たグレース(ダイアナ・グレン)とメガネの恋人アダム(アンディ・ロドレーダ)。グレースの妹リー(メーブ・ダーモディ)も同伴している。ワニ園を見物に行った後で、マングローブが生い茂る沼地へガイドを頼りに釣りへ行った3人だが、突然クロコダイルに襲われてボートは転覆、木の上に避難しつつも身動きが取れない状態になるのだった。
来る?襲ってくる?来ないでよ!!・・!っていう恐怖心を煽る演出がスリリングであり、そこらへんはかのスピルバーグの名作『JAWS』を彷彿とさせたりも。
もっと、ワニとの壮絶バトルとか見たかった気がしないでもないですが、生々しい&痛々しい状態の登場人物に感情移入してしまい、最後までハラハラだった。母に見送られ、楽しい休暇を送ろうとした冒頭の3人の姿はどこへやら・・・。アダムは知らないが、グレースはご懐妊で喜んでいたばかりだったのだ。
こういう状況で、果たして生き残ることが出来るのかと見るのだが、これがまた救われない展開でして、妹リーの最後の行動に俄然注目となる。襲い来るクロコダイルはCGとか一切無しで、本物のワニを使ったらしい。あの凶暴なワニを撮影するにはかなり苦労したと想像するのですが、あの、“ジャンピング”も本物!?だったのかと恐ろしくて一瞬引いてしまった。
またひとつ、ワニ映画で語り継がれる作品が登場した。
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ブラック・ウォーター [DVD] 販売元:ジェネオン・ユニバーサル |
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コメント
誤字一部訂正アリ
※非難→避難
投稿: たまさん(主) | 2009年12月 4日 (金) 20時31分