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2009年11月30日 (月)

映画『消されたヘッドライン STATE OF PLAY』

Photoネットは情報が素早く伝わり大変便利なのですが、どの情報が一概に正しいとは言いがたい。軽く文面を流し読みしてしまうこともあるし、他人事だとして、結局すぐ忘れてしまうこともあるだろう。

インパクトとしてはWEBよりも新聞TOPの方が今でも優勢なのか、ベテラン記者達がウラを取り、大ネタを新聞一面に飾るまでがスリリングに活写された社会派サスペンス作。

事の発端はドラッグ中毒の黒人少年スタッグが、ある鞄を持ち、逃げ惑う中で何者かに射殺された事件。それと、一見関連性がないと思われた、スティーヴン・コリンズ議員(ベン・アフレック)の助手ソニア・ベーカーによる地下鉄での転落死

ワシントン・グローブ紙に勤める、野暮ったい風貌のベテラン記者カル・マカフリー(ラッセル・クロウ)は2件の意外な繋がりを発見し、巨大軍需企業であるポイントコープ社の陰謀ではないかと動き出した。

スティーヴンと妻アン(ロビン・ライト・ペン)、そしてカルは大学からの友人同士でもあり、真相を暴こうとするカルと、スティーヴンの愛人疑惑、友情などが絡み、組織の大まかな動きもさることながら、個人の内面に焦点を合わせたドラマが見応えのあるものに。

派手&無駄なアクションはほとんどなく、昔ながらのサスペンス描写が印象深い。脚本は『大いなる陰謀』『キングダム/見えざる敵』のマシュー・マイケル・カーナハン、『フィクサー』のトニー・ギルロイ、『アメリカを売った男』のビリー・レイが担当。なるほど緻密な展開は彼らの成せる業だったのかと納得。

国家規模の巨大な陰謀にひとりの男が立ち向かう!っていうような映画は大好きなのだけど、濃いキャラが大勢出てくるのでボ~っとして見ていると置いてきぼりをくらう。ちょっと、途中でややこしくなったので2度観ました。2回観た方が話が掴めて尚面白かった。何故、そうなるのかと冒頭に立ち返るのです。

編集局長(ヘレン・ミレン)と新人記者・ブログ担当のデラ(レイチェル・マクアダムス)の存在感もなかなかのもので主人公と反目。早く記事を仕上げないと経営が危ういと急かす局長。警察に負けじとしっかりウラを取り、真実を追求する記事を作らないと気が済まないカル。掟破りの取材に戸惑うデラ。

Photoラストは思わぬどんでん返しとなりますが、劇中真相をスティーヴンが自ら証言したわけではないし、結局、ポイントコープのネタはどうなったのかと妙な余韻が残る作品となった。新聞という媒介がいかに力のあるものであるか、また、あやふやなものでもあるかを物語っている印象の映画だった。

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原作は英BBCが制作した全6話のTVドラマ

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劇場公開時見逃してしまった本作、ようやくDVDで観賞しました。 本作はジャンルと [続きを読む]

受信: 2009年12月 8日 (火) 20時52分

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