映画『レイクビュー・テラス 危険な隣人』
「いいなー、あんなプール付きの豪邸に住みたいなー」、なんて思うのもつかの間、警官である隣人から不条理な嫌がらせを受ける事になる引越してきた一組の新婚夫婦。厳しいトークと鋭い目つきの隣人にたじたじ。けどこの男、なんか裏がありそうだ。
LA市警の厳格な親父エイベル(サミュエル・L・ジャクソン)。2人の子供にもつらく当たるが、愛するが故の厳しさだと認識。
で、隣に越してきたラブラブ新婚夫婦クリス(パトリック・ウィルソン)&リサ(ケリー・ワシントン)。物語はかなーり悲劇的なまでにエスカレートしていきます。これが未公開作ながら、見応えのある展開。
サミュエル・L・ジャクソンが出てるから面白そーと思って見た作品。製作にウィル・スミスの名がありこれも話題だろう、全米初登場1位。
舞台となるのはタイトルの通り『レイクビュー・テラス』。ロス暴動の引き金になったとされる1991年の“ロドニー・キング事件”が起きた場所である。アメリカの多人種社会をテーマにしつつ、日常に起こりうる、もしくは起こっている身近な家庭ドラマを描ききっていると思った。
土地柄もあるのだろうけど、この映画での原因は結局、夫婦間のイザコザなのですね。サミュエル警官は最初かなり真面目な印象だったのに、偏屈さがだんだん出てきて仕舞いには・・って感じですから。白人だから、黒人だから・・というわけでもない印象を受けた。
誰が絶対的に悪いようにも見えず、理不尽な話ではある。新婚夫婦はやや浮かれすぎ、警官は厳しすぎ、いやしかし、おバカな隣人戦争に発展していくあたりは映画的に面白く見せようとしている感じ。
最後まで頑固一徹になると思っていたサミュエル警官の変貌ぶりがなんか惜しかったような。「それはやりすぎだろ!」と、新婚夫婦に同情してしまう。ジャケの雰囲気からしてコテコテのサスペンス・アクションかと思いきや、身近な家庭の物語をじっくり演出していくので分かりやすい。社会的なテーマをにおわせつつ、個人と個人のドラマに感情移入できる仕上がり。
サミュエル・L・ジャクソンの怪演が、唖然とするラストで終幕を迎える。なかなか見応えあった。
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レイクビュー・テラス 危険な隣人 [DVD] 販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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