映画『その男は、静かな隣人』
ある事件がきっかけに近付くことになった、冴えないサラリーマン男と社長助手ヒロインの愛の物語・・でありながらも、現代ストレス社会を皮肉った展開が不思議な余韻を残す作品。ラストは「何・何!!?」とちょっと考えた。
友達に薦められなければ確実にスルーしていたに違いない地味な劇場未公開作ですが、俳優陣が豪華で、クリスチャン・スレイターとウィリアム・H・メイシー、ヒロインに『24』 『キャプティビティ』(07)のエリシャ・カスバートが出演している。
まず、スレイターが一気に老けたな~との印象。この間『マインドハンター』(04)と『インビジブル2』(06)を見たばっかしなのだが、この映画では中年太りのおどおどした役柄でいきなり様になっている。ウィリアムは良く見る俳優さん、といった印象で、あの風貌を見ているだけでちょっと笑える。今回スレイター社員の社長役。
エリシャ・カスバートは大変重要な役どころで登場します。綺麗な女優さんだ。
原題は『HE WAS A QUIET MAN』。“静かな人だった”と、過去形になる。
年下の上司や社員にいじめられ、日々悶々と暮らしている情緒不安定なボブ・マコーネル(スレイター)。社内には副社長であり、お気に入りのバネッサ(エリシャ)がいるが、ある日彼は絶望感・疎外感の中で銃に弾を込め、デスクに身を潜めていた・・が、その時、あろうことか同僚のコールマンが社内で銃を乱射、倒れているバネッサに止めの銃口が向けられるが、とっさに彼はコールマン目掛けて銃を発射する。
乱射した犯人の暴挙を食い止め、一躍英雄として持ち上げられたマコーネルは脊髄に銃弾を受け、全身麻痺になってしまったバネッサの役職を手に入れることに。
社長命令で彼女に会いに行くマコーネルだが、「バカ野郎!死んだほうがマシよ」と、助けたのも裏腹、いきなり罵倒された。
犯罪映画の様相でありながらも、この後ラブ・ストーリーに場面転換されるから意外や意外。予測不可能な展開になだれ込んでいく。
涙モロモロの究極の愛の姿が狭間見れるのですが、そうはいかないのがこの話でして、やっぱりマコーネルはマコーネル。で、ラストがあのオチですから、ええ~っと、ちょっと考えました。どんでん返し?何か重要な伏線でもあった!?只単になんのひねりもなく、あーなってしまった・・が結論かな。『静かな隣人』が事件により注目されるようになった。ブラックなコメディのテイストもありつつ、最近のニュースでも見たことあるような悲劇の社会派サスペンスといえる。
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カバンかと思ったら、バクダン抱えてますね・・・
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