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2009年1月23日 (金)

映画『光州5.18』

Photo_2 ちょっと久々に韓国映画を観てみよう・・と気になったこの作品。光州事件を題材にした映画で、1980年5月18日から10日間に渡り、光州市で起こった民主化を求める活動家とそれを支持する学生・市民が軍の制圧により多数の死傷者を出した事件を基に描かれる。

凄く悲劇的で残酷な話。唯一看護師のヒロイン・シネ(イ・ヨウォン)の姿に救われた印象です。

この映画を見るまではまったく知らなかった事であり、当時は軍の完全統制によりまったく報道されなかったという。ドイツ人記者により諸外国では報道されたらしいが、劇中新聞の紙面に報じられた場面は市内での救われない状況下の中に少しだけ挿入されていた。それでもアメリカは動かない。

北へ向かっていると思っていたのか、冒頭、軍用機で移動途中の兵士が「南へ向かっている・・」とつぶやきます。上層部からは何も知らされていない様子です。

79年、パク大統領暗殺後に軍部がクーデターにより実権を掌握した。

ごくごく平和な光景のいつもの日々に突如現れる戒厳軍。前半は何気ない青春ストーリーな展開ですが、一気にありふれた日常が惨劇に変わる。

もしこんな事が日本でも起こったら・・なんて思うとゾッとしますね。登場人物には少なからず感情移入できたかと思います。

頭のいい弟ジヌ(イ・ジュンギ)と二人暮らしのタクシー運転手ミヌ(キム・サンギョン)。弟と同じ教会に通うシネに思いを寄せるミヌは3人で映画を見に行くチャンスを得るが、外では民主化デモ隊と軍の衝突が始まり、やむをえず3人も巻き込まれる

シネの父親(アン・ソンギ)はミヌの会社の社長であり、空挺部隊の元軍人。この主要登場人物を軸に話は進行していきます。

韓国産らしいオーバーアクトな演出が目に付きますが、実話を基にしているだけに真面目に直視していました。

何故そのような経緯になったのか説明不足な為か、只々残酷なまでに撃ち殺される人々の姿が理不尽でいたたまれない。軍部の行動も描かれますが、なんだか個人の只の張り合の為に200名近い命が奪われていますからバカらしくて怒りさえ込み上げてきます。

Photo事実はもっと複雑で映画のようなものではないかもしれません。こんな事が起こりえた背景に興味を持ち、考えてみるのに重要な作品です。「暴徒じゃない」と抵抗した主人公、ラストで投降し、じっくり後で話し合うという解決策はもう無かった。せめて生き残って欲しかった・・。

「私達を忘れないでください・・」ヒロインの後姿が印象に残ります。

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» 光州5・18◆軍の弾圧に散った市民への鎮魂歌 [好きな映画だけ見ていたい]
       「光州 5・18」 (2007年・韓国) 前回「ユゴ 大統領有故」を取り上げた流れで、やはり見逃すわけにはいかないのが光州事件を描いた本作。79年にパク・チョンヒ(朴正煕)大統領が暗殺された翌年の5月、韓国南西部に位置する全羅道(チョルラド)の中心都市・光州(グワンジュ)で、民主化を叫ぶ学生・市民らを戒厳軍が武力で弾圧し、多数の死傷者を出す事件が発生する。日本をはじめ海外メディアはこの流血の事態をトップ報道したが、韓国国内では軍事政権下の言論統制によって、事件は長らく「暴徒化した市... [続きを読む]

受信: 2009年1月31日 (土) 14時03分

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