映画『築地魚河岸三代目』
そんなに期待せずになんとなくDVD借りて見てみたんですけど、面白かったですよ、これ。主人公カップルだけじゃなくて、脇役陣の描写がうまくてラストはハッピーエンド。みんながハッピーになれる後味の良い物語。
あの魚市場の独特の臭いとか苦手な方かもしれません。随分長いこと行ってないな。だから、余計に最初は見る気になれなかったというか、多分苦手な話かも・・という勘繰りがありつつ、、の鑑賞です。
仕事の転身は誰しも考える時期、あるかもですが、長い人生の中での本質的なきっかけがないと、そう易々と動けるものでもない。
この作品の主人公・赤木旬太郎(大沢たかお)はやり手商社マンとして働いていて、リストラの陣頭指揮を任される身分。恩義ある元上司(大杉漣)に解雇を通知せざるを得ない立場でいらだちを隠せない様子です。
ある日、装飾デザイナーとして働いている恋人・明日香(田中麗奈)を夜明け前の街角で見掛けるが、彼女が向かった先は何故か築地市場。
結婚を考えている彼ですが、彼女が仲卸の名店「魚辰」の二代目の娘であり、ワケあって父が営む市場を手伝っていることを知りませんでした。
で、多忙な彼女を手伝おうと市場に乱入する旬太郎ですが、慣れない接客やルール、人間関係に四苦八苦する。
仕事に苦悩してもっとグダグダになるのではと思ったのですが、元々行動力がありできる男なので、すぐにその場に溶け込んでいきます。ですが、彼女の為にと起こした行動でも、明日香にとってはとても喜ばしいことでもなく、いきなり会社を辞めて築地市場で働き出す彼に「なんで勝手にきめるの!」と怒ります。
商社を去ることになった元上司、それと連動するように会社を辞める旬太郎、父との確執に苦悩する明日香。
明日香の親父さん役が伊東四郎なんですけど、終始なんか、笑えます。なんか憎めないキャラクターだな~。
父と反発して外の世界で働く明日香の気持ちも分かります。田中麗奈はなかなかかわいらしく映っている。また、彼女にはなにかと噂される英二(伊原剛志)という存在もあり、ひとり飲み屋を営む千秋(森口瑶子)のエピソードがまた意外で、主役カップルだけでなく、脇役陣もみな主役級の場面転換があり良かったと思います。
森口さんは変わらず、キレイな方ですね。
生まれ育った環境がまったく違えども歩み寄る人々、昔から知っているはずなのに、近くにいても気が付かなかった存在。最後の最後で大団円で終わる爽快感。とても良い作品だったと思います。
前より魚、好きになれたかも。
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築地魚河岸三代目 [DVD] 販売元:松竹 |
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