映画『ハンサム★スーツ』
天才ですね、よくこんな面白い映画をつくれたもんだと感心します。久しぶりに笑えましたよ。ぶさいく男が左の“ハンサム・スーツ”を着ることで一気に男前の容姿になるんですけど、二転三転するストーリーに驚きでした。
特別協賛として洋服の青山が出てきたのも笑えました。ペコちゃん人形のような瞳を持つ、ゴーストバスターズのマシュマロマンみたいなハンサム・スーツ。身分を隠したい国の要人なんぞも着用するようであります。
『人は見た目が9割』という本が売れています。人は見た目か中身かという単純な疑問は「人はまず外見で判断するから、気をつけましょうね」ってことで、フィーリングは人それぞれ。その人の人格は外見に如実に表れるものであり、好みの問題でもある。
映画の主人公琢朗(塚地武雅)は亡き母から継いだ定食屋を営む人柄の良い男だが、見た目ブサイクな為に女性に縁がなくフラれまくりの人生。さむいギャグも災いしているようにみえる。そこへアルバイトとしてやってきた寛子ちゃん(北川景子)に告白するが、またしてもフラれてしまい、彼女は店から立ち去った。
琢朗は自身のコンプレックスが優先してしまい彼女へうまく気持ちを伝えられない。彼女は外見だけでなくちゃんと中身を見てもらいたいはずなのに。
で、ここからが面白い。友人の結婚式で着るスーツを青山に買いに行ったのだが、そこで店長らしき“ハンサム・ガイ”から好みのハンサムに変身できるアイテム『ハンサム・スーツ』を勧められる。試着してカッコいい光山杏仁(谷原章介)に変身!
谷原章介は最近のドラマやCMでも見られた壊れキャラがここにきて一気に開花したようで、最高に可笑しかったです。中身は琢朗だから、寒いギャグもするし、かなりアホアホな感じ。塚地はドランクドラゴンが大好きで良くあの爆裂キャラに爆笑してましたが、地でいっているようなキャラは控え目ながらもここでも健在。
カリスマ・モデルの來香(佐田真由美)とともに一躍トップ・モデルになる光山(中身は琢朗)。彼の飾らない性格に惹かれていく來香、そして定食屋の琢朗の前には寛子ちゃんと入れ替わりに働きにきた温和で働き者の本江さん(大島美幸)の存在が浮上する。
來香と部屋でいい感じになり、シャワーを浴びる光山だが、どうもお湯がかかるとハンサム・スーツの効力が落ちるようで、いきなり顔がふくらんだ!プッ!とっさに裸のまま逃げる琢朗。ここはウンナンキャラの満腹ふとるを思い出しました。
いや、あのキャラ、好きだったんです。
豪華なファッションショーとかも出てきました。ここらあたり見て思ったのは、映画『カンナさん大成功です!』男版!?ってな印象。
主要4人のキャラだけでなく、豪華なメンバーが総出演でさらに笑えます。劇中やたらと渡辺美里の『MY REVOLUTION』がかかっていて、エンドロールでもおまけが。その後にもさらにオマケがあるので、最後まで席を立っちゃだめ。
いや~、でも、ちゃんと心をこめて作品をつくっていますね。結構若い子向けのユルい映画だと甘く見ていたら、しっかり大人も楽しめる作品に仕上がっている。ラストのどんでん返し的な展開も、「ええ~っ」と、驚きつつ、うなずいて観ていたのでした。
外見とは違う精神的な面で心が動く。ただ、琢朗は本江さんの見た目、内面の全部ひっく るめて惹かれたのであり、そこはタブーな領域、最後にあーなったのは驚いたけど感情移入はむずかしいところでもありました。やっぱり琢朗は寛子ちゃんがいいのです。
美形だろうがなんだろうが、みんな悩みくらい抱えて生きてると思います。そこをどうやって調整しつつ楽しく、頑張って人生送れるか。いっしょですよ、みんな。おそらく(^-^;
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コメント
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投稿: comnderX | 2008年11月 7日 (金) 17時41分
たまさん、こんにちは!
寛子は寛子で美人だから外見しか見てもらえないという悩みを持っていたわけなんですよね。
どうしても外見から入ってしまいがちですが、ずっと一緒にいられる人は内面のフィーリングが合う人なんですよね。
投稿: はらやん | 2008年11月 8日 (土) 17時20分
はらやんさん、
寛子はなんとなくレトロな雰囲気が漂う心優しい女性でしたね。外見を気にしすぎると素の自分を出せなかったりとか、わかるような気がします。
本江さんのとき、性格そのものが違って見えましたし。〈あ、ネタ知ってるものだけの話です〉
補完の関係ってのも含めて、フィーリングが合う人・・そうなんですよね~、、。
投稿: たまさん(主) | 2008年11月 9日 (日) 03時13分
>comnderXさん、
ご訪問ありがとうございます。
リンク先は表示されませんでした。できれば同一の記事に関するTBなりコメントをお願いいたします。
投稿: たまさん(主) | 2008年11月13日 (木) 10時16分
たまさん

今晩は
私は最近のお笑いの方をあまり知らなくて・・・。
塚地さんを知ったのも、映画「間宮兄弟」なんですよ。
映画の塚地さんとドランク・ドラゴンの塚地さんとは
やはり違いますか?完全に今の流れから外れて生きている
ような?私です。ラストに登場したバナナマンの方の
存在もこの映画で知ったようなわけです(汗)
てなわけで、コメント&TBありがとうございました
投稿: mezzotint | 2008年11月30日 (日) 22時30分
mezzotintさん、こんばんは。
流れから外れているのはウチもそうなのですが、塚地のキャラはかなり笑えます。相方である鈴木さんの天然ぶりも可笑しいです。
何かひとつこの映画で披露してくれたら尚更面白いと思ったのですが、まぁ、映画の流れを殺しそうですからよしとしましょう(笑)
投稿: たまさん(主) | 2008年12月 2日 (火) 01時25分