映画『ハンティング・パーティ CIAの陰謀』
雑誌『Esquire』に掲載されたスコット・アンダーソンが書いた実録記事『 What I Did on My Summer Vacation』を基に、実在する戦争犯罪人ラドヴァン・カラジッチを追跡したジャーナリスト達の体験を脚色。
リチャード・ギア主演の社会派サスペンス・アクション。
ウィキによると7月にカラジッチが逮捕されたらしく、その際彼が語るには、「自身の安全を保障した密約を米国側が破った、CIAによって守られていた」等の発言をしているようで、そこら辺の裏事情は映画の中でも描かれています。何もかも鵜呑みにするのはよくないが、ちょいと立ち止まって世の中の動きを考えてみるのもいい。
映画自体はおそらくほとんどフィクションであり、エンドロール前にしっかりと事実について提示されるので、ただのおバカな娯楽作ではない模様だ。
放送されるテレビのニュースに真実なし(全てではないということ)。現場にこそ真実がある。一流の戦場レポーターだったサイモン(リチャード・ギア)は生放送中にキレてクビになりどこぞかへ立ち去るが、相棒のカメラマンだったダック(テレンス・ハワード)は昇格し優雅な暮らしになる。はて、このまま2人は別の人生を歩むのか。
ボスニア紛争終結5年後のサラエボ、ある日ダックの前にサイモンが現れる。昔のよしみでダックを誘い出した彼は新米プロデューサーのベン(ジェシー・アイゼンバーグ)を連れて、セルビアへ向かうのだった。そこには戦犯のフォックスが潜伏している。
映画に出てくるフォックス役の役者さんは写真のカラジッチとよく似てますね~・・。3人はその男をCIAを出し抜いてとっ捕まえようとするのですが、そこまでの過程がコミカルなやりとりがある中で、なかなか見やすく出来ています。フィクションでも随所で真実を盛り込んでいるように見えて緊迫感もある。
悲惨な紛争地帯の映像が出てきても、明快なキャラ設定で突き進んでいくのでさほど重い映画にはなっていないです。 「お前はもう、死んでいる」っていう状況下でもうま~くすり抜けていく主人公達には神様でもついているのか、ここがまぁ、娯楽映画ってところ。
フォックスに捕らえられてしまった3人が間一髪のところで救助される。ご都合主義~、、 なんだけど、彼らを一部始終監視し、助けたのはCIAであり、劇中度々CIAの諜報員が出てきた。なるほどなと。何故、CIAでさえフォックスをとっ捕まえることが出来ないのか。国際司法裁判所、国連、NATO、3人が2日で見つけた男を何故この5年間逮捕できないのか
そんな感じで、陰謀めいた終わり方になったのは惜しい作品ですが、最後の最後で「現代の神話」と称して3人がフォックスをとっ捕まえてしまいました。こうあって欲しいという監督のご希望なのか、フィクションとしてはうまい終わり方だな。
最近よくお目にかかるテレンス・ハワードはやっぱり男前の俳優さん。リチャード・ギアは暴言吐いたり尻出したり、いろんなとこでギア入りまくりでした。この2人の会話は笑えましたよ。
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ハンティング・パーティ -CIAの陰謀- 販売元:エイベックス・マーケティング |
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コメント
まいどどうもです
事実を元にしたフィクションですが
所どころ本当は実はこっちじゃないか
と思わせるネタが含まれて考えさせられました
最後はフィクションらしく決着してましたけど
TV報道も実はかなりフィクシィンなんじゃないか
と言いたくなりましたです。
投稿: くまんちゅう | 2008年11月 8日 (土) 15時55分
くまんちゅうさん、どうもです。
面白く出来ていた映画だと思いますが、
真実味があって考えさせられます。
ちゃんとエンドロール前に解説があって感心しました。
投稿: たまさん(主) | 2008年11月 9日 (日) 02時12分