映画『ウォーク・トゥ・リメンバー』
“友とは 2つの体に宿った1つの魂ーアリストテレス”
これは良い作品です。近いのでは『セカチュー』とかありますが、それにまるで感動できなかった私でもこの作品にはまいりました。お涙頂戴です。
『スウィート・ノベンバー』(01)や『消しゴム』(04)にも似ていますが、悲しい物語なのに前向きで、これほど爽やかな印象を残す作品は層々ないのではないでしょうか。音楽も効果的で劇中かっこいいロック・ナンバーが流れていてGOOD。それと相反するようにマンディ・ムーアの美しい歌唱も堪能できるエンタメ作。
マンディ・ムーアは歌手としてのイメージが強くて音楽センス抜群なのですが、現在では女優としての評価が高いようだ。
監督は「ウェディング・プランナー」のアダム・シャンクマン、原作は「メッセージ・イン・ア・ボトル」のニコラス・スパークス。5年前の作品ですが、おそらく永遠に色褪せない名作といえる。
独身さながらに歳を取ってくると考えるのが“クオリティ・オブ・ライフ”“サンクティティ・オブ・ライフ”。限られた人生の中でどれほどの出会いと感動があって、良い経験を積めるのか。本質としては、こういう作品にこそ教訓が隠されている気がする。
高校生カップルの話なんですけど、人生まるまるの体験記が綴られているようだ。
母と2人暮らしの高校生ランドン(シェーン・ウェスト)は取り巻きのグループと騒ぎばかり起こすガキンチョ。事故を起こした罰として学校から演劇部への参加と慈善活動を命じられるが、そこで出会った優等生のジェイミー(マンディ・ムーア)と行動を共にするうちに彼女の魅力に惹かれていく。
強い信念を持ち、亡くなった母を慕い、牧師の厳格な父と暮らす彼女もやがて彼に惹かれていくが彼女にはある秘密があったー。
ジェイミーはまだ十代なのに内から外へ働きかける強い意志を持っている。牧師の娘だから、ともいえるが、自分の人生は自分で決めると。親父さんはランドンのことをあまりよろしく思っていないのは当然であるが、徐々に状況が変わっていくところが感動的だ。
一番のハイライトだったのがランドンが父親と和解するシーン。あれはマジで泣ける。ガキンチョがジェイミーと出会い自身の人生をも変えていく。そして取り巻きのガキンチョも変わり、皆が生まれ変わる。
水と油みたいなカップルが互いに尊重しあう姿勢はいいですね、これは甘えではない。
悲劇的な展開になるはず・・と思われたラストも前向きで後味がいい。
忙しい日々の中でふと立ち止まり、心清められる青春ドラマ。素朴だが、マンディ・ムーアの可憐な姿が必見の良質な作品だ。
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ウォーク・トゥ・リメンバー 販売元:ショウゲート |
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ウォーク・トゥ・リメンバー アーティスト:サントラ,コールド,ウェスト、ゴールド&フィッツジェラルド,ニュー・ラディカルズ,スウィッチフット,マンディ・ムーア,トップローダー,レイチェル・ランパ,ジョナサン・フォアマン |
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