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2008年6月30日 (月)

映画『告発のとき IN THE VALLEY OF ELAH』

Photo_5主演トミー・リー・ジョーンズシャーリーズ・セロン、そしてスーザン・サランドンとオスカー俳優3人が出演、イラク戦争を題材に03年に実際に起こった事件を基に映画化されている・・とあらば、観ておかねばならぬこの映画。

深いテーマと重厚で抑えた演技合戦を観ているだけでも良い映画だと痛感しますが、『犯人探し』という謎解き、サスペンス作としても全編見応えのある映画でした。

イラク帰還兵の一人が軍管轄内の空き地で焼死体で発見され、息子を探していた退役軍人の父ハンク(ジョーンズ)はその焼死体が自分の息子であることを知らされる。心配する妻(サランドン)を家に残し、独自に調査を開始。以後、軍警察と反目することになる地元警察のエミリー(セロン)に協力を仰ぎ、やがて軍部の隠蔽工作にたどり着くー。

戦争における悲惨な実状が映画という枠組みで描かれています。これはでも、政治的な面より家族のドラマであり、人間の隠された内面に迫るなんともいえない性。

バラバラに切り裂けられ、無残な姿の子を目撃する父親。とても妻には見せられない。しかし、母もしかとその姿を受け止める。泣き崩れる母の、計り知れない苦悩にこちらまで耐えられなくなってくる。典型的な軍人一家でありながらも命が失われることへの驚異・・。

何故、こんな目に?ラストで知られざる息子の姿と精神を病んだ兵士の苦痛が浮き彫りになる。イラク帰還兵の話では映画『勇者たちの戦場』を思い出しました。

民主化の為にイラクへ行ったはいいが、そこは想像を絶する悲惨な地帯。そして無事祖国へ帰還してもさらなる『傷』が兵士を悩ませる。

「あんなところでも、また戻りたくなる」っていうような帰還兵のセリフが、まさしく『勇者たちの戦場』でも描かれていたこと。ウソでしょって、疑いたくなるが、平和な日常に溶け込めなくなってしまった部分、わかるような気もします。

Photoジョーンズの演技は流石です。シリアスだけど、ときどきクスッと笑えるキャラクターを好演 しておられた。セロンの演技もまた然り。セクハラを受けながらも頑張るシングルマザー、ハンクと行動を共にするに消極的な捜査官が徐々に変わっていく過程がうまい。サランドンからは凄みすら感じる。

エンディングでは呆然としてしまったというか、なんというか、あまり深く考えると辛くなる。けれども無視はできない。そんな映画だったかと。サスペンスの醍醐味はあります。

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コメント

こんにちは♪ TB、コメントありがとうございました☆

戦争が普通の若者を狂気に走らせると言うことは分かっていたけど、
こうして改めて映画で見るとホントに胸が痛くなります。
何ともやりきれない話でしたね。

役者さんの演技、最高でした。
トミーリーはちょっと笑えるけど、実に素晴らしいですね。

投稿: non | 2008年7月 2日 (水) 10時54分

nonさん、こんにちは。

トミーリーは『MIB』とかCMのイメージあるから、どうしても笑えてしまって、、。抑えた演技、良かったです。

最後はなんともやりきれなかったです。

投稿: たまさん(主) | 2008年7月 5日 (土) 23時58分

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