映画『バタフライ・エフェクト2』
名作の部類に入る『バタフライ・エフェクト』の続編とあらば、そりゃ観ない訳にはいきません。かなりの酷評が飛び交っているので覚悟して観ましたが、確かに前作と比べた落差は大きいです。
いや、比較などしたらいけませんな、似て非なるものです。製作者はよくこれでGOサイン出したもんだ。
ただ、題材から興味が引かれるものなのでまったく面白くないかというとそんなわけも無く、レンタルで観るならまぁ、いいかなぁ~という感じの作品でした。
全体的につまらないのは、人物描写があまりに平坦な為。全員が『大人』という設定がドラマに起伏を生み出していないような気もします。前作が『家庭的要因』『集団的要因』であるのに対し、今回は『社会的要因』にまで高めてみたものの、収拾がつかなくなってしまった・・そんな印象を受けます。
監督・脚本はバトン・タッチしておりますね。前作のエリック・ブレス&J・マッキー・グラバーはコレで良しとしたのでしょうか。
恋人ジュリー(エリカ・デュランス)の誕生日を祝うために友人カップルとドライブ中のニック(エリック・ライブラリー)。将来を誓い合うジュリーとの楽しみも束の間、休日にもかかわらず同僚から呼び出しがかかり、やむを得ず帰路につくが大型トレーラーと衝突事故を起こしジュリーたちは死亡、彼だけが生き残ることに。
1年後、仲間との写真を見ていたニックは突如発作に襲われ、いつの間にか過去の自分へとタイムスリップしている事に気づく。
タイムスリップを起こす媒介が日記から写真に変わっています。
過去へ戻るタイミングが上の写真の頃、事故直前に限定していて、戻って事故から免れたはいいものの、今度は仕事がうまくいかない現状を修復するために過去へ戻ったりするので本質から随分とずれてきます。これが『社会的要因』。で、気づくわけです、君が必要なんだと。
ラストへの伏線も冒頭からしっかりあるんですけど、「もう、エエよ」と言いたくなってしまうアップが最後に映し出されるために余計作品を安っぽいものにしてしまっている。「遺伝的要因」に逆戻りですね。まだ話が続いて行きそうで怖いです。
前作のラストで取った主人公の行動が生かされてません。彼は神をも許さぬ行為、その能力を封印したのです。今回の主人公は自己犠牲で完了しても、もうひとりのニックがいるじゃないの~・・。おっと、前作と比較したらダメだった~・・
『バタフライ・エフェクト番外編』として楽しむのがいいかもです。
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