映画『アイ・アム・レジェンド』
日米同時公開、本国ポスターがまたシブイ。
この世紀末な感じは新種のウィルスが世界中に蔓延し、人類は死滅したという設定。ぽつんとただ一人生き残っている男ロバート・ネビル(ウィル・スミス)は愛犬サムと共にサバイバル生活を強いられている。
これは3度目の映画化だそうですが、前2作は観ておりません。極力内容は避けて純粋に楽しもうと劇場に向かいました。予告編であの化け物の姿を見てしまったので、「ああ、こういう映画なんだ」と多少予想はついたのですが、ウィル・スミス主演でハズレなワケもなかろうと楽しみにしていた作品です。
テーマはなんでしょうかね、『執着心からくる孤独な自己犠牲』みたいな感じでしょうか。主人公ネビルは軍所属の科学者であり、ウィルス対策を研究していた男。ウィルス・スミス。なんてね。
妻子を失い、夜にうなされ、孤独な彼はそれでも愛犬と“語りながら”生活をしている。周りに誰も居ないから、町にマネキンを配置して語りかけ、食に困っているのか大群で走り回る鹿を狩る。廃墟と化したニューヨークの映像が殺伐としていてリアルだった。
これ、『地球最後の男』なんていう宣伝なものですから、ホントに最後の一人なんだと思って観ていました。きっと、たった一人の彼にはある特殊な“秘密”でもあるんだろう、ラストでドカーンと衝撃を食らわしてくれるのだろう、などと思いつつ観ていたのですが、化け物が出てきて危なくなったり、アクションがちょっと派手になったり、爆破があったり、いろいろ驚きの展開ではあったものの、ラストがなんだか生かされていないような寂しさがありました。
彼は一人じゃないじゃん。
化け物は「ダーク・シーカーズ」と呼ばれるウィルスの感染者達。
前半ウトウトしてしまい、これはやばいぞ~眠たくなるぞ~と危ういところへこいつらが現れたものですからビックリしておかげで目が覚めました。驚いてホッとする私です。
ちょっと、『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムちっくなCGに見えました。俊敏でパワフルな活躍で怖かったんですけど、
なんか浮いて見えたな~
それもウィル・スミスの演技が良かった、存在感が強かったからかもしれません。愛犬の最期のあの時の表情とか、うまいですから。全体的に孤独感を漂わす演技も分かるような感覚で魅せてくれました。犬の演技もうまかったです。あれ、CGじゃないですよね。
原作がSF古典の名作ですから、見たような展開もまぁ、肯ける。今回のは『バイオハザード』を想起させますが、ウィルスが蔓延する過程を描いたものなら『復活の日』などがリアルに怖い名作だったと今思い出した。
これは主人公に焦点を当ててこその名作リメイクですね。
前の作品も観たくなりました。ラストが気になりますから。今回のは楽しめたものの、微妙な作品でした。爆睡しなくて良かったです。
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コメント
>原作がSF古典の名作
一部記事、訂正致しました。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月17日 (月) 00時19分
爆眠しなくて良かったですね。
ゴラムちっくでしたが、ゴラムは妙に表情つけてアップが多かったので、この映画の”ダークシーカーズ”のほうが、あっさり撮ってるので、まだイイかな(笑)
ウィルと犬が良かったですね。
投稿: あん | 2007年12月17日 (月) 23時26分
あんさん、
TB・コメント、ありがとうございます。
ホント、爆眠しなくて良かった(笑)
「ダークシーカーズ」、どろどろではなくクールなSF感があり、あっさりしていましたね。
リアル志向のウィルと犬、NYの風景に比べるとちょっと浮いて見えてしまったのですが、ゴラムよりはいいかも(笑)
ショッキングな動きが絶妙でした。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月17日 (月) 23時46分
これ結構期待してたんですが、やっぱりCMでいろいろ出し過ぎですよね。新聞広告にもでかでかとバイオハザード(?)のマークが。まぁ宣伝上しょうがないのかもしれないですが。
それでもまだ観たい気持ちはあるんでたまさんの紹介も泣く泣く途中で見るのを止めました・・・う~、早く見たい!
投稿: zep | 2007年12月19日 (水) 00時06分
zep さん、レビュアーには惑わされずにぜひ見に行ってください!
ウチも映画を見る際はなるべく他の感想・評論を見ないようにしています。
新聞広告にバイオの宣伝があったとはなんとも・・そういえば、映画館でもバイオがどーのこーのとしゃべってる人がいましたなー。
後で似たような記事を見ると面白かったりもするんですけど、楽しみ方は人それぞれ、ぜひとも劇場へ。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月19日 (水) 05時22分
トラコメどうもでした。
映像とかアクションとか、なかなか楽しめたものの、ラストが微妙で全体の評価が普通になってしまいました。
最後の纏め方は大事ですね。
ウィルは良かったです。
投稿: くまんちゅう | 2007年12月19日 (水) 22時28分
くまんちゅうさん、どうもです。
NYの映像はなかなか見応えありましたね。
物足りないラストはエンドロールが流れてきて「え!?これでおわり!!?」と思ってしまい脱力。
ウィルあってこその映画でした。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月20日 (木) 23時59分
はじめまして~
ウィルスミスすごく良かったですね。
原作が古いだけに、ベタな結末だったのが、よりいっそう博士の孤独や、ウィルスミスとワンちゃんの演技の上手さを引き立てていたように思います。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2007年12月25日 (火) 01時12分
ノルウェーまだ~むさん、はじめまして。
コメント、TBありがとうございます。
説明臭い、広域に及ぶ状況設定が無いだけに主人公と犬が際立っていたのかもしれませんね。ウィルはやっぱり演技がうまい。犬も負けてませんでした。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月25日 (火) 11時11分
たまさん、あけましておめでとうございます〜
今年もどうぞよろしくお願いいたします!
遅ればせながら観てきました!
誰もいないNYのリアルな描写とか、ネビルの孤独感はよく伝わってきましたね。
ゾンビはホントにビビリました。。
しかし、あの母子はいったいどうやってあそこにきたんでしょう??
ラストももの足らなかったですねー。
サムとネビルの別れは涙もので、わんちゃん賢かったですね☆
投稿: アイマック | 2008年1月 6日 (日) 17時24分
アイマックさん、
新年早々ご訪問ありがとうございます!
今年もよろしく~
ゾンビでビビッて目が覚めた私です(苦笑)
『地球最後の男』じゃ無かったですね。
あの母子は何者なのかいまだに謎です。
~こうなれば、わんちゃんこそ主役!
投稿: たまさん(主) | 2008年1月 7日 (月) 22時58分