映画『ミッドナイト イーグル』
たぶん、どっかで見たような展開になるんだろうな~なんて思いながらも、山岳アクションという触れ込みは面白そうだから観に行ってきました。
原作は未読で宣伝やレビューもなるべく見ずに鑑賞しましたが、そのほうが楽しめる映画だったかなと思います。
ワンダフリーサンデー のレイトショー1000円でちょうど良かったって感じですが、2時間以上の長い映画でしたけど、一部の謎を除いては全体的に面白かったです。
雪山に墜落したある物体をめぐり、それを目撃した元戦場カメラマンの西崎(大沢たかお)と新聞記者の落合(玉木宏)、自衛隊と工作員の攻防が描かれる。アクションもあるけれど、やっぱり舞台は日本だし、メロドラマを含めて穏やかに話が進行していった~。そんな印象です。
天下の大女優、竹内結子が週刊誌の記者・有沢慶子として大活躍、西崎の義妹として彼の子供まで引き取り、事件にも荷担し、かなりのハードワーク。どんなに危険にさらされても凛としていて竹内結子たる存在感があった。編集長(石黒賢)がまた強力なキャラで、大物でしたね・・
この手の山岳モノは大スクリーンで観てこそ迫力がある。けして、あんな極寒の地へ足を踏み入れたいとは思いませんが、自然の美しさを堪能できて良い。そういった意味では雪山でのアクションも見応えあったのですが、どうもドラマが良くわからんというか、まるで感情移入できない場面が多くてかなりあっさりしていた。
一番分からないのがあの工作員の動機。祖国を守るためというよりも より危険にさらすような突発的な行動をして、どういうことなんだと。そもそもあの特殊爆弾がどういうルートで詰め込まれていたのか。墜落はいったいなんだったのか。勝手に観客が物語を創造しちゃっていいわけ?原作では詳しく書かれているのでしょうか。
映画のタイトルは米軍ステルス型戦略爆撃機の異名そのものですが、それを宣伝にして作品を売り込むよりも、もはや『UFO』にしてしまったほうがもっと面白かったんじゃないのか?なんてことも思いました(汗)
犠牲者達。そんな言葉がしっくりくる映画かもしれません。犠牲が犠牲を呼び、新たな犠牲をつくる。しかし、あの工作員達はよく分からんが。
本当にこんなわけの分からないことが日本であったら怖いです。これはリアリティなのか、ただの被害妄想なのか。最後の西崎の独走体勢も凄かった。自衛隊員の吉田栄作と内閣総理大臣の藤竜也は良かったんですけどね。
なんか、心配なのは西崎の子供。いきなり重いもの背負わされて、これから大変じゃない。学校でうっかり情報を洩らしてしまうわけにもいかんだろうし~。そりゃ、慶子も西崎に対して最後に“あんなこと”も言いますわな。なにか別に、特別な意味でもあったのかな。
いろいろ謎な部分がありましたけど、観て損は無い映画だと思います。鑑賞後は意外と爽快でした。『UFO』でも、いいんじゃない?
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コメント
トラバどうもでした、現場は寒そうな冬山なんですけど、少しでも山を齧った者としては装備や格好が物足りなかったです。それを目当てに行ったので余計に気になってしまいました。
その辺は原作の方が良かったと思います。
投稿: くまんちゅう | 2007年12月 4日 (火) 22時39分
こんばんは!
スケールの大きい物語にびっくりしましたが、
それにしてはあっさりというか、展開が穏やかでしたね^^;
>編集長(石黒賢)がまた強力なキャラで、大物でしたね・・
彼はいったい何者だったのでしょうか・・
公安まで動かせるって、いったい??
なんだかんだいいながらも、キャストはみなさん、よかったですよね。
ほんと爽やかなラストで、歌もよかったなあ☆
投稿: アイマック | 2007年12月 4日 (火) 23時39分
>くまんちゅうさん、
実際に山に行かれた方だと、また見方も変わってくるのでしょうね。
素人目で見ても、随分あっさりした描写で、
緊迫感があまり無かったと思います。
原作が気になります。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月 5日 (水) 02時17分
>アイマックさん、こんばんは
あの編集長、及び編集部『WISE』って、何者なんでしょうか!?・・く・・国を動かしている・・
役者さんは皆印象的で良かったですね。重くならずに、爽やかなエンディングで、映像がキレイでした。
投稿: たまさん(主) | 2007年12月 5日 (水) 02時31分