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2007年11月23日 (金)

映画『フリーダム・ライターズ』

Photo_41994年、舞台はロス暴動直後、人種間の争いが絶えないロサンゼルス郊外のウィルソン高校203教室。一人の新任教師によるひた向きな姿勢が抗争に明け暮れる生徒達を変えていく。

それぞれの生徒達の一冊のノートから始まる心の交流を描いた感動の実話です。

感動の余韻に浸りながらも、映画のラストに実在の教師エリン・グルーウェルとその生徒達の写真が登場。2006年を経過する「いま」も心の交流が続いているようです。

まるで“映画のような”エピソードが散りばめられたドラマの連続ですが、これがほぼ実話というから、凄い。

生徒達の日常は死と隣り合わせ。生まれながらにして起こる人種間の激しい対立、家庭内暴力、貧困や犯罪によりその日を生き延びることが精一杯で勉強どころではない。その閉鎖された抗争に明け暮れる“小さな世界”を、第二次世界大戦の「ホロコースト」から取り上げて人種差別や虐殺の愚かさを訴える。

二度のアカデミー主演女優賞に輝くヒラリー・スワンクが出演しているという事で気になっていた作品です。『ミリオンダラー・ベイビー』や最近では『リーピング』でもその存在感は只ならぬものでしたが、今回のエリン役にも相当気合が入っています。生徒達による原作、エリンに惚れ込んだヒラリーは、製作総指揮も務めている。

公立高校という組織内において、規定のルールを尊重する教師達。それは当然として、勉強する意欲の無いものに与える教材は無いとするその考え方には退きます。203教室の生徒には教材の本が無いのです。じゃあ、「何しに来てるわけ?」と、思うわけです。

彼らは学校に来てるんです。それなのに、何もせずに放っておく教師達の現状にはかなり荒んだものを感じます。より優秀な生徒を社会に送りたいとする教師の志は分かるのですが・・

そういった現状に異議を唱え、自らの信念と情熱に赴き生徒達と正面から向き合うエリンに感銘を受けます。本が無いならバイトで稼いだ自費により本を集める。そして「何でもいいから毎日書いて」とノートを生徒達に配り、やがてそこから心を開いていく生徒達。日記を書くのは自分と向き合うことであり、他者と触れ合うことでもある。

教師は勉強を教える立場であると同時に、勉強を教わる立場であるのではないか。上っ面で教科書通りの事を教えるだけではない、生徒の生活における現状も勉強する必要があるのではないだろうか。そんな事を、203教室の出来事からいろいろと感じ取りました。

思えば、自分は先生方には恵まれていたんだなぁと思います。面白い先生いろいろいたからね。生徒の心を摑む先生とそうでない先生と、まぁ、いろいろでしたけど。

夫婦生活を犠牲にしてまで生徒と心を通わせるエリンのような教師はいったいどれくらいいるのだろう・・仕事に恵まれることと、私生活に恵まれることはまた別なんだという模様 が哀しくも美しく描かれていて涙です。

Photo_2後半の生徒達の変化は凄い。生命というパワーを感じる。人種差別の現状は衝撃的でしたが、希望を失わずに突き進む、なんともホットになれる感動作でした。

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