« プロフィールの絵 替えてみた | トップページ | スペシャルドラマ『めぞん一刻』 »

2007年5月11日 (金)

映画『バベル』

Photo_155 『バベル』というタイトルを友人から最初に聞いたときは、またSFアドベンチャー大作でもやるのかなと思っていましたが、予告編を見て監督がアレハンドロだと分かり、ちょっと沈んだ記憶があります。前作『21グラム』が悪くはなくても重かったので。

ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナルという国際スターに日本からは役所広司が登場。映画『氷の微笑』を超えたといわれる菊地凛子の問題のシーンも話題で、旧約聖書のモチーフによるスケール感よりも凛子スケールの方が先走っている。

モロッコ、東京、メキシコと3大陸横断の旅に4つの家族のエピソードが盛り込まれる。いずれも一発の銃弾が繋げた世界。

◎日本に住むヤスジロー(役所)の所有していた猟銃がモロッコの子供である兄弟の手に渡り、事件を引き起こす。ユセフが撃った弾がバスに乗っていたアメリカ人リチャード(ブラピ)妻スーザン(ケイト)に当たったのだ。2人の子供を預かるメキシコ人乳母アメリアは息子の結婚式に出席するためサンチャゴ(ガエル・ガルシア・ベルナル)の車でメキシコに向かうが、ここでも悲劇的な連鎖が続く。以下、ネタバレです↓

なんとも身勝手な登場人物の設定で微妙。人間だれしも一時の感情などでミスをしたり落ち込んだりするものだと思いますが、映画でこれを延々見せられたりするとこちらまで疲れてしまい苦痛です。しかも大陸を股に掛け、4つの家族の苦悩を時間軸シャッフルしまくって進行させるのでこんな旅は車酔いもほどほどに目眩を起こします。劇中どの人物にもあまり感情移入できないままにラストを迎えてしまいました。

何でバスを撃つか!とか、子供残して何で旅行するか!!とか、甥はどこへいったのじゃオイオイ!!!とか。
をキーワードに、ご都合主義で物語が展開する度にオィオィオィと泣きそうになってしまいます。コミュニケーションの問題と銃批判をテーマにしているように見えましたが、何もかも必然性に乏しく、ヤスジロー娘チエコ(菊地凛子)も聾唖とはいえ、あそこまで悲観的で暴走するのはどうして?お父さん、そんなに嫌な奴か。母親が亡くなっている設定はラストでズドーン!!と来るはずなのに描写が曖昧だから収拾されていない。まさに不条理。

325136_011_1

菊地凛子の存在感で救われているような作品。脱げばいいってものじゃないですが、少なからず彼女の美しい裸体からは悲痛なる心の叫びを感じることが出来ました。劇中一際目立つ日本のエピソードを最後に持ってきたのはなんか、嬉しかった気もするし。   それでも人は生きていかなければならない。

余談ですが、銃といえば予告編で見た『ザ・シューター極大射程』の方が気になりますねぇ。

にほんブログ村 映画ブログへ


バベル スタンダードエディション DVD バベル スタンダードエディション

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2007/11/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

バベル(Blu-ray) DVD バベル(Blu-ray)

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2007/11/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

バベル プレミアムエディション DVD バベル プレミアムエディション

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2007/11/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« プロフィールの絵 替えてみた | トップページ | スペシャルドラマ『めぞん一刻』 »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

TBどーもです。
そうそう、延々と見せられるとちょっと苦痛ですよね。
それが見せたかったわけでもないでしょうに・・と、表現方法にちょっと付いていけない私なのでした。

投稿: たいむ | 2007年5月12日 (土) 12時59分

初めまして。TBありがとうございます。
「21g」も予告編だけでパスした記憶が…。(^^;)
登場人物全員を泣かせたり、困らせたり、傷つけたり…一体全体、この監督さんは、どうしようってんでしょうか? そりゃ、不幸のどん底みたいなシーンを延々と見せた後での、あのラストなら、そうなのかな~って思う可能性もあるでしょうけど、なんだか随分人間をバカにしているっていうのか、監督さんだけが、何でも解っていて偉いんだー!みたいな>お前等、愚か! と言われているようで、おもしろくなかったです。(暴言) 日本もモロッコもメキシコも、いいように扱われていたようで正直、不愉快でした。俳優さんたちは、とても良い演技だった、とそれは解るのですが…。

投稿: あかん隊 | 2007年5月12日 (土) 18時32分

>たいむさん、コメ&TBどーもです。
「誰かを愛することができる映画」というより、
ただ、人間の不条理を誘発する作品に見えて、、辛かったです。

投稿: たまさん(主) | 2007年5月13日 (日) 01時46分

>あかん隊様、初めまして。
◎まったくごもっともで、恐れ入ります・・(v^∀゚)φ
監督さん自身の経験に基づいているテーマの作品のようですが、人物設定が薄っぺらいというか、全てが空回りしていたような。
俳優さんたちは良い演技だったのに、都合のいい展開が目立ってしまった感じで、、惜しいです。
~またそちらへもおじゃまします。

投稿: たまさん(主) | 2007年5月13日 (日) 02時29分

どうも、お疲れ様です。6月1日公開のザ・シューター観たいですねー金曜日ですし!一日ですし!! 楽しみにしております!!!

投稿: ポストマン | 2007年5月13日 (日) 03時30分

TBどーもです。確かに時間と場所がごろごろ変わるので車酔いというかタイムマシン酔い(←乗ったことないけど)しそうになります。銃社会やらメキシコ移民やらそっちの時事問題に私の頭は行っちゃって、最後は人の悲劇に鈍感になってたような感じ。ヤスジローとチエコはあれでいいけれど、一番の気がかりはモロッコ一家の将来です。

投稿: へたれチャリダー | 2007年5月13日 (日) 12時26分

>ポストマンさん、コメントどうもです♪
ザ・シューターは必見でしょう!一日やし!! 混雑に巻き込まれぬように先見して行かねばなりませぬ。楽しみです。

投稿: たまさん(主) | 2007年5月14日 (月) 02時44分

>チャリダーさん、コメどーもです。
「タイムマシン酔い」ですか。ウマイ!
『ディパーテッド』の時、私はアメリカという国に頭が行ってましたので、いろいろ考えながら観れた・・というのと似ているかも。
ヒスパニックにも触れていた作品ですが モロッコ王国同様、未知の部分が多くて入り込めなかったというのもあります。
そのどれもが個人の感情による身勝手な行動が発端だと取れてしまいました。モロッコ一家の将来、ホンマに気がかりですね。

投稿: たまさん(主) | 2007年5月14日 (月) 03時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/143088/6380791

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『バベル』:

» バベル [Akira's VOICE]
ひとつの銃弾が心の扉を開ける。 [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 10時45分

» 「バベル」みた。 [たいむのひとりごと]
重い。非常に重たい。表面上だけ見てしまうと不愉快で不可解な印象しか残らない。正直なところ、白旗宣言。どれも、ひょっとしたらありえそうな光景なだけに、それぞれの登場人物の気持ちは分らなくはない。分らなくはないが、とうてい納得は出来ないし、理... [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 12時57分

» 映画「バベル」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:Babel 我々は十分賢くなったので、塔を建て、天に届かせよう・・・、そして主は町と塔を見て、言われた彼らの言葉を乱し、互いに言葉が通じないようにしよう・・・ アフリカ(モロッコ)、アメリカ(ロス、メキシコ)そしてアジア(東京)の3... [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 13時44分

» バベル [cococo]
かわいそうなモロッコのお兄ちゃん。弟も、これからどうやって生きていくのか。気の毒 [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 18時34分

» ガルシア [ガルシア]
ガルシアとは日本のファッションブランド「ガルシア・マルケス」です。名前の由来はコロンビア人の小説家「ガブリエル・ガルシア=マルケス」です。 [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 21時25分

» 映画vol.121 『バベル』*試写会 07-10 [Cold in Summer]
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット ケイト・ブランジェット 菊地凛子     製作:2006年 米 公式HP 試写会第10弾は、待ちに待ったバベルです♪ 「プレミア」試写会という事で、特典映像付きですよ。 ...... [続きを読む]

受信: 2007年5月12日 (土) 22時22分

» 「バベル」それでも希望はある、傑作まではもうひとつか。 [soramove]
「バベル」★★★★ ブラッド・ピット、菊地凜子ほか出演 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 監督 神話の世界で神に近づこうとした人間は 別々の言葉を与えられ世界に放たれた。 同じ地球上の別々の場所で 人はそれぞれ同じ時間を過ごしている。 ...... [続きを読む]

受信: 2007年5月13日 (日) 00時50分

» バベル(アメリカ) [映画でココロの筋トレ]
菊地凛子さんがスゴイらしい。。。ということで「バベル」を観ました。 ( → 公式HP  ) 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子 上映時間:143分  モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦の... [続きを読む]

受信: 2007年5月13日 (日) 01時20分

» バベル 2007-19 [観たよ〜ん〜]
「バベル」を観てきました〜♪ モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦、リチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)。バスで砂漠を移動中、何者かに突然狙撃される。同じ頃、東京に住む聾唖の女子高生チエコ(菊池凛子)は、満たされない日常に尖った日々を過ごしていた・・・ 人気Blogランキング     ↑ 押せば、言葉が通じるかも!? ... [続きを読む]

受信: 2007年5月13日 (日) 19時47分

» 【劇場映画】 バベル [ナマケモノの穴]
≪ストーリー≫ 壊れかけた夫婦の絆を取り戻すために旅をしているアメリカ人夫婦のリチャードとスーザン。バスで山道を走行中、どこからか放たれた銃弾が、スーザンの肩を撃ち抜く。なんとか医者のいる村までたどり着くが、応急処置がやっと。彼は英語がなかなか通じない村の住人たち、対応が遅いアメリカ政府に苛立ちを露わにするが…。同じころ、東京に住む聴覚に障害を持った女子高生のチエコは、満たされない日々にいら立ちを感じていた…。(goo映画より) 「アモーレス・ペロス」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ... [続きを読む]

受信: 2007年5月15日 (火) 22時55分

» バベル 07115 [猫姫じゃ]
バベル BABEL 2006年   アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 監督・制作・原案ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット ガエル・ガルシア・ベルナル 役所広司 菊池凛子 アドリアナ・バラッザ エル・ファニング 二階堂智 モハメッド・アクザム 公式HP...... [続きを読む]

受信: 2007年5月16日 (水) 12時41分

» 【2007-62】バベル(BABEL) [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
それは、一発の銃弾から始まった 事件は、モロッコから東京に─ そしてメキシコへと移っていく 言葉が通じない 心も伝わらない 想いは、どこにも届かない かつて、神の怒りに触れ言語を分かたれた人間たち 我々バベルの末裔は、永遠に分かり合うことは出来な....... [続きを読む]

受信: 2007年5月17日 (木) 00時08分

» 映画「バベル」 [映画専用トラックバックセンター]
映画「バベル」に関するトラックバックを募集しています。 [続きを読む]

受信: 2007年5月18日 (金) 23時15分

» 映画「バベル」 [しょうちゃんの映画ブログ]
2007年31本目の劇場鑑賞です。公開当日レイトショーで観ました。「アモーレス・ペロス」「21グラム」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品。旧約聖書の“バベルの塔”をモチーフに描き出す衝撃のヒューマン・ドラマ。モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本、そ...... [続きを読む]

受信: 2007年5月18日 (金) 23時15分

» バベル−(映画:2007年58本目)− [デコ親父はいつも減量中]
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊地凛子、二階堂智、ガエル・ガルシア・ベルナル、アドリアナ・バラーザ 評価:71点 公式サイト (ネタバレあります) ケイト・ブランシェットと菊....... [続きを読む]

受信: 2007年5月19日 (土) 18時50分

» 菊地凛子さんの似顔絵。映画「バベル BABEL」 [「ボブ吉」デビューへの道。]
年に4、5本の娯楽映画しか観ない僕なので、気の効いた感想は書けませんが、 事前に情報を知らないと、どんな印象を持つ映画なのか、ありのままを 書いてみたいと思います(ネタバレ勿論あります)。 結論としては、観たくないシーンも、何箇所かありましたが、 非常に面白く観る事が出来ました。 それは、藤井隆のプロモ(※1)、小松彩夏のファンタのCM(※2) という、ミーハーな僕の入り口が前半に見つかったから(笑)。 幼い子供2人を、メキシコ人の乳母に託し、 モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦、リチャード(ブ... [続きを読む]

受信: 2007年5月23日 (水) 02時55分

» ガルシアのバッグ [ガルシア]
ガルシアマルケスのファションは女性の心を軽井沢のように爽やかにするブランドかもしれません。ガルシアマルケスの魅力は、バッグひとつとってもそうですが、自分らしさを表現できるファションのような気がします。ガルシアマルケスのバッグだけでなく、洋服、革製品、雑貨でも、あなたらしさを表現しても良いですし、自由にコーディネイトを楽しんでください。ガルシアマルケスのファションは、メンズ、レディースの両方に人気があります。バッグや洋服で身を包んだあなたのセンスは素敵です。ガルシアマルケスのフ...... [続きを読む]

受信: 2007年5月29日 (火) 23時40分

« プロフィールの絵 替えてみた | トップページ | スペシャルドラマ『めぞん一刻』 »